
先生はよく他のクリニック見学をされていますよね?どういう取り組みをされていますか?

実際に取り入れたアイディアもご紹介しますね!
全国の医院を巡る理由
クリニックを見学し始めたのは、開業してすぐの頃からです。現在までに、全国さまざまな地域の医院を訪問してきました。目的は診療の見学だけでなく、受付や会計の流れ、スタッフの動き、バックヤードの整理整頓、掲示板など、クリニック全体の運営スタイルを学ぶためです。
見学の成果は「即・実行」でこそ意味がある

見学時には、許可を得たうえで写真を撮り、細かくメモを取りながらアイデアを記録します。移動中の新幹線などで、どれを自院に導入するかを整理し、実現可能なものは即日でも取り入れます。
実際に取り入れた、他院発の“アイデアたち”
1. お子さん向けの「ガチャガチャ」
ある医院で見かけた「子ども向けのガチャガチャ」を導入。診察を頑張ったお子さんへのご褒美として好評です。ただしカプセルが高価なため、他院の工夫にならい「カプセルは返却してね」というシールを貼って再利用を促すことでコスト削減にも成功しました。
2. ロゴ塗り絵とガチャの連動企画
自院のロゴを塗り絵にして、持参した子どもにはガチャガチャを“もう一回”。楽しく待ち時間を過ごしてもらう工夫です。
3. 医師の似顔絵イラスト
「顔写真NG」という先生のために、プロのイラストレーターに似顔絵を依頼します。温かみがあり、親しみやすい印象を患者さんに与えられると好評です。
4. 自作パンフレットの活用
診察時の説明は口頭だけでは不十分なことも。先生は、治療内容やスキンケアの方法などをまとめた自作のパンフレットを多数制作しています。
帰宅後も見返すことができる資料として患者さんからも好評です。
5. 指サックでスムーズな処置
従来は手袋で行っていた軟膏処置を、指サックに切り替えることで、装着の手間とゴミの削減に成功しました。私の白衣のポケットには常に指サックを常備しています。
6. 市販品でコストダウン:角質を溶かす機器
顕微鏡検査で使う角質加温器。医療用の高価なものではなく、Amazonで見つけた1万円台の加温機器を導入。他院の紹介がきっかけでコストと利便性のバランスを両立させました。
アイデアの源泉は“人とのつながり”
見学はアイデアの宝庫ですが、まったく面識のない医師に突然お願いしても受け入れてもらうのは難しいものです。
私が多くのクリニックを訪問できているのは、セミナーや勉強会で築いた人脈があるからこそです。
