
分院長とはどんな立場なのか、そしてどんなメリットがあるのでしょうか?

クリニック経営者の視点から、魅力と現実についてご紹介します
分院長の最大の魅力は「安定と責任のバランス」
分院長は、「勤務医の最高峰」と言われる立場です。
クリニックによって役割は異なりますが、当院の場合、基本的に分院長は経営に直接関与することは少なく、集患活動やホームページ更新、広告運用、スタッフ採用などは経営者である私が担当しています。
そのため、開業時に避けられない借金や資金繰り、集客プレッシャーなどの精神的負担はありません。仮に患者数が少なくても安定収入が確保される点は、非常に大きな安心材料です。
開業したい人にも良い学びの機会
分院長を経験することは、将来開業を目指している医師にとっても有益です。
実際に経営に携わらずとも、間近で経営の流れを見ながら学べる環境です。経営者側も、「開業を目指している」と事前に伝えてもらえれば、マネジメントの知識や経営感覚を具体的に教えることができます。
分院長は「診療に集中できる」理想的な立場
分院長は各院の「リーダー」ともいえる存在ですが、スタッフのマネジメントや集患活動までを任せない方針をとるクリニックもあります。当クリニックの場合も、ご本人に将来開業する予定がないのであれば、分院長は診療に集中していただくようにしています。
家に帰ればリセットして家庭に集中でき、精神的負担も少ない。それが分院長という立場の大きなメリットです。
経営者の本音:「生まれ変わったら分院長になりたい」
一方で、経営者は日々膨大な業務を抱えています。私にも、広告戦略、SNS運営、掲示物のデザインや配置、税理士や社労士とのやり取り、スタッフマネジメントまで、診療以外のタスクが山のように発生します。
経営者として、何年も休みなく働き、常に先のことを考える生活を送ってきので、今の本音としては「生まれ変わったら分院長になりたい」です。自分の時間が持てず、休日もセミナーや仕事に追われる日々は大変です。しかし、そうした責任感を持ち続けるのが経営者の役目でもあります。
まとめ
分院長は「安定収入・肩書き・責任の少なさ」という点で非常に魅力的な立場です。
一方で経営者は、休みなくクリニックのことを考え続ける日々。どちらを選ぶかは自分の価値観や人生設計次第です。開業を目指す方も、経営よりも診療に集中したい方も、自分に合った道をしっかりと見極めて選択していきましょう。