
ゆっきー先生はなんと32歳でで開業されたそうですね。結構若い方だと思うのですが、開業するなら何歳がベストでしょうか?

私の経験も踏まえてお話しますね!
医師のキャリアステップと開業までの道のり
まず医師としてのキャリアをまとめると、
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医学部6年 → 24歳で卒業
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初期研修(2年)→ 26歳
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専攻医/後期研修・勤務医としての経験 → 約5年とすると31歳
となり、最短でも30歳を過ぎてからでないと開業は難しいのが現実です。

若いうちに開業する3つのメリット
私の経験からお話すると若いうちに開業することにはメリットがあると言えると思います。
① 体力があるうちにこそ挑戦できる
皮膚科は開業すると患者数が一気に増え、1日100人以上を診る日も普通です。30代のうちは「よし来い!120人は余裕!」という気持ちで頑張れますが、40代になると徐々に体力の限界や自信の病気を感じ始めます。
「今では腰が痛い、めまいがする、診察できるかなと悩む日もある」
こんな風に、年齢とともに心身のコンディションは確実に変わってきます。出産と同じで、開業も“体力があるうち”にやるのがベターなんです。
② 子育てとの両立も、若さがカギになる
私は息子が1歳のときに開業しました。もちろん大変でしたが、当時はまだ若かったので乗り切れたと感じています。
「今だったら無理だったと思う。外来が終わると家でぐったりして動けない」
小さな子どもを育てながらの開業も、30代のパワーがあったからこそできた選択でした。
③ 開業資金の回収を考えると早い方が良い
開業には大きな投資が必要です。早く開業すれば、資金を回収できる時間も長く確保できるので、金銭的にもメリットがあります。
「経済的にも、人生の選択肢を広げるという意味でも、早いに越したことはない」
迷いや不安があるのは当然。でも一歩踏み出す勇気を!
もちろん、「まだ経験が浅い」「判断に自信がない」という不安もあると思います。大きな病院なら周りの医師に相談できますが、開業すると基本的に“自分一人”で全て決断しなければなりません。
私も、開業してから「もう少し大学病院で学びたかった」と思ったことがあります。でも、だからといってタイミングを逃していたら、今のような充実した日々はなかったと思います。
開業は“人生のプランニング”の一部
「いつ開業するか」は、人生設計そのものに関わります。年齢、体力、家庭、収入…すべてを見通して考える必要があります。
私が開業を選んだ理由のひとつに、「当直が嫌だった」というのもありました(笑)。開業すれば、夜間対応や当直から解放されるという現実的なメリットもあります。
最後に:先輩医師としてのアドバイス
私は今、開業セミナーなどを通して若手の先生から開業に関する相談を受けることが増えました。まるで子育ての相談に乗るような感覚です。自分の経験が誰かの役に立つのは、本当に嬉しいことです。
「体力と気力があるうちに。迷うなら、一歩踏み出してみてください」
まとめ:開業に最適な年齢は?
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30代前半〜40代前半が現実的でおすすめ
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体力・気力・資金回収の観点からも“早め”が◎
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経験の蓄積と開業のタイミングのバランスが重要
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女性医師なら、出産・子育てとの時期調整もカギ
私自身、32歳で開業したことに後悔はありません。若かったからこそできたチャレンジ、得られた学びがたくさんありました。この記事が、これから開業を考える方の背中を少しでも押せたら嬉しいです。
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