
今回は開業医も患者さんもほとんど知らない「予約料」のお話です

どういうことですか?ぜひ教えてください!
こんにちは、皮膚科医の玉城有紀です。 この「玉城有紀の部屋」では、私が3院のクリニックを経営する中で学んだ「生きた経営ノウハウ」や、開業に関するリアルな声を発信しています。

選定療養としての「予約料」とは?
ただし、明日から勝手に始められるというわけではありません。事前に管轄の厚生局(当院であれば関東信越厚生局)への届け出を行い、受理されたクリニックのみが行うことができます。

通常の保険診療(3割負担)であれば、窓口での自己負担額は1,000円〜2,000円程度ですが、そこに上乗せして指定の予約料を支払う仕組みです。
イメージとしては、ディズニーランドの「ファストパス」に近い感覚かもしれません。

予約料を導入するメリットと「保険医としての葛藤」
クリニック側の視点に立つと、この制度は「時間と質の確保」に役立ちます。
難しい治療が必要な患者さんや、病状について長く丁寧にお話しして理解していただく必要がある患者さんもいらっしゃいます。

しかし同時に、保険診療の枠組みの中では「他の患者さんをお待たせしてはいけない」という気持ちと、「効率よく診察しなければならない」というプレッシャーの板挟みになり、こちらとしても心苦しく感じることが多々あります。

「どうしても玉城先生に診てほしい」とわざわざ来てくださる患者さんは本当にありがたい存在であり、私自身、そうした思いがあるからこそ日々の診療に真摯に取り組めています。そうした患者さんから別途予約料を取るというのは、保険医として心情的に難しい部分を感じてしまいます。

また、実務的な問題として「予約料をいただいた分、その患者さんに確実に何分を割り当てるのか」「その間、他の通常診察の患者さんをどう回すのか」といった、診察時間と予約料設定のバランスを取るのが非常に難しい点も挙げられます。

皮膚科など「スピード重視」の科では導入が厳しい理由
さらに、診療科の特性による向き・不向きもあります。

一人の患者さんに一定の時間を割いて拘束されるとなると、相当な額の予約料をいただかない限り、経営的なバランスを取るのが厳しいというのが実情です。

まとめ:今後のクリニック経営において「予約料」は当たり前になる?
この予約料の制度は日本ではまだまだ浸透していないようです。

私自身も他の先生から聞いた時に「そんな制度があるの!?」と初耳だったくらいです

開業医ですら知らないことが多いのですから、患者さんが知るわけもありませんよね!
「カリスマドクターの特別枠」といった形だけでなく、待ち時間を減らすための正当な選択肢として、今後これが当たり前の時代になるかもしれません。


