【コスパ重視】一般皮膚科医が購入すべき医療機器の具体例は?開業医が導入すべき機械の判断基準を解説【エキシマ・デルマトロン・ダーマペンの活用術】

クリニック経営

機械って高いですよね、どう判断して購入するのですか?

コスパ重視の私が購入している機械をご紹介しますね!

今回は「一般皮膚科医が購入しておくべき機械」について、実際の臨床経験と経営の視点の両方からお話しします。

1. 痒み治療の要 ― エキシマライトと全身型ナローバンド

皮膚科には「痒み」を主訴に来院される患者さんが非常に多くいらっしゃいます。

湿疹、アトピー、蕁麻疹など、いずれも“掻いて悪化する”疾患です。

そんな患者さんにおすすめしたいのが、保険で行える光線療法です。

特に「エキシマライト」は、皮膚の下の神経に作用して痒みを鎮め、掻く回数を減らすことで治癒を早める効果があります。

局所的に照射できるため、部分的なかゆみにも最適です。

さらに、全身に痒みが広がる患者さん向けには「全身型ナローバンドUVB」を導入することで、より広い治療効果を得られます。

痒いの患者さんには、もちろん塗り薬も飲み薬もお渡しします。しかし、それだけで治らなくてドクターショッピングする人もいます。薬をもらっても掻くから治らないのです。適切な薬が出ていて、これ以上強い塗り薬は必要ないという場合にこのような光治療を加えます。
塗り薬や飲み薬だけでは改善しない患者さんに、光線療法を組み合わせることで“治療の幅”が大きく広がります。

円形脱毛症にも有効で、1台あるだけで多目的に活用できます。

一般皮膚科での導入率はおそらく4割程度と感じていますが、もっと普及していい機械だと私は思っています。

まず美容機器を購入するよりも、はこのような保険適用の治療機器に投資する価値があるのではと思います。

2. コスパ最強の治療機 ― デルマトロン

次におすすめするのは「デルマトロン」という小型の高周波治療器です。

残念ながら、購入しても使いこなせていないクリニックが多いのですが、私はこの機械を日常的にフル活用しています。

最大の魅力は価格と維持費
本体価格は約160万円で、保守料も不要。電源コンセントに挿すだけで使用でき、壊れにくく、場所も取りません。

治療範囲も広く、

  • 首や体の小さなイボ

  • 血管腫

  • 扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)

  • 小さなシミ

    などを色素沈着を残さず安全に除去できます。

当院では、5mm以下のシミを1,500円、5mm以上を3,000円で提供しています。
当院は一般皮膚科なのであまり高い掌屈はお勧めできません。なので、「美容にお金をかけすぎたくないけど、気になる部分を治したい」という患者さんにとって、敷居が低く試しやすい価格設定です。
最初から1万円なら患者さんは躊躇しますが、1,500円なら気軽にやってみようと気になります。1個取ると別のところも気になってさらにどんどん取っていく感じです。

また、液体窒素でのイボ除去は保険適用ですが、気をつけていてもシミが残りやすく、クレームにつながることもあります。

自費治療にはなりますが、デルマトロンならシミにならずきれいに除去でき、患者さん・医師双方にとってメリットの大きい治療法です。


3. おもちゃのようで実力派 ― プラズマペン

次にご紹介するのは「プラズマペン」。

高額なレーザーに比べると見た目はおもちゃのような小型機器ですが、コスパ抜群(約25万円)で、意外に優秀です。

ほくろ・イボ・線維性丘疹など、皮膚表面の小さな盛り上がりを焼灼することができ、毛穴改善にも使えます。

まだ知らない方が多くメジャーではありませんが、学会でブース出展を見かけた際は、ぜひチェックしてみてください。


4. 古典的で万能 ― ダーマペン

最後におすすめしたいのが「ダーマペン」。

昔からある機器ですが、今も根強い人気があります。

本体はコンパクトで、価格もリーズナブル。

ニキビ跡・毛穴・美肌治療など幅広く対応でき、保険外診療でも導入しやすい機械です。

5. 機械選びの基準は「コンパクト」「低コスト」

私が機械を選ぶときの基準は明確です。

「リーズナブルで、サイズが小さいこと」

クリニックはスペースが限られているため、大型機械は圧迫感が出てしまいます。

過去にフォトフェイシャルの導入を検討した際、担当の方にクリニックに来ていただき実際に設置した場合のサイズを測っていただくと、あまりに大きく導入を見送りました。

また、機械は本体価格だけでなく、保守料・消耗品コストも考慮する必要があります。

使わなくなってしまう機械を持つのはもったいない。

長期的に使える、維持費のかからない機械を選ぶことが、結果的に経営の安定にもつながります。
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まとめ

  • 痒み治療には「エキシマライト」と「全身型ナローバンド」

  • コスパ重視なら「デルマトロン」

  • 小規模院でも扱いやすい「プラズマペン」「ダーマペン」

  • 機械選びは「サイズ」「維持費」「汎用性」で判断

患者さんの満足度を高め、経営を安定させるためにも、小型・実用的な機械を厳選して導入することをおすすめします。

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