こんにちは。
今回は、私がクリニックを運営する中でたどり着いた「スタッフ採用のミスマッチを防ぐ方法」についてお話しします。
クリニック開業から12〜13年。現在は3院を運営しており、今働いているスタッフたちは本当に優秀です。他院の先生が「スタッフを見学させてほしい」と言ってくださるほどで、自院のスタッフを研修に送りたいという声もいただいています。

どうやってそのような優秀なスタッフに出会ってきたのですか?

今回は、私たちの採用と研修のシステムについてご紹介します
1. スタッフによる面接
私自身は面接に関わっておらず、実際に一緒に働くスタッフの目線で「この人と一緒に働きたい」と思えるかどうかを判断してもらっています。
特に重視しているのが電話対応。応募者には電話で面接日程の調整をお願いするのですが、その際の声のトーンや言葉遣いが重要な判断材料になります。患者さんとの電話対応は非常に多いため、ここでの印象が悪い方は、実際の面接でもマイナスになることが多いようです。
2. 2日間のお試し研修
採用を決定する前に、まずは2日間のお試し研修を行います(この期間も給与は支給しています)。
この期間で、お互いの相性や働き方を確認し、「やっぱり違ったね」ということであれば、無理せず終了できるようにしています。
3. 10日間で完結する研修制度
この期間内に必要な業務を覚え、独り立ちしていただくことが前提です。「あと10日延ばしてください」という対応は基本的に行いません。最初からその前提で研修がスタートしますので、途中で「厳しそうだな」と判断した場合は、採用をしないことにするか早めに決断を下すようにしています。
4. 研修中のテストで知識の定着を確認
内容は以下のような、皮膚科ならではの実践的な知識を問うものです。
Q.●歳から使える?YES or NO
Q.この治療は週に何回まで可能?
Q.処方は何週間分まで?

このテストで一定の基準に達しない場合は、残念ながら研修終了ということになります。
10日間という限られた研修期間を有効に使っていただくためです。
採用ミスマッチを防ぐ理由
このような一連の仕組みは、すべて「お互いのため」です。
また、お給料をお支払いする以上「できない方に長期間給料を払い続けるわけにはいかない」という経営的な側面があります。「他の方ができていてあなただけできないというのはないよね」とも思います。

きちんと仕事ができる方にお支払いしたいです
さらに、患者さんにとっては、新人かどうかは関係ありません。最初に受ける印象がクリニック全体の印象を左右します。

他院の先生方へ
私の方法がすべて正解だとは思いませんが、実際に現場で試行錯誤して築いてきた仕組みではあります。
見学をご希望の先生がいらっしゃれば、クリニックのマニュアルも一部お見せできますので、ぜひお気軽にお越しください。
これからスタッフ採用を考えている先生方や、育成に悩んでいる方の参考になれば幸いです。
まとめ:ミスマッチを防ぐための4つの仕組み
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面接は各クリニック正社員が担当
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2日間のお試し研修で相性チェック
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10日間の明確な研修期間(延長なし)
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4回のテストで知識をチェック